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あなたは知っていましたか?化粧品の全成分表記の義務について

知らなかった!化粧品と医薬部外品の違い

目次

●えっ!?化学成分

●「化粧品」として全成分を表記しています。

●化粧品は効果や効能を表記できません。

●化粧品は効果がより緩和なもの、刺激が緩和なもの、刺激が少ないもの

●「医薬品は国家管理下に置かれた『毒』」

●医薬部外品は化粧品と医薬品の真ん中

●医薬部外品は全成分表示の義務対象ではありません

●化粧品の全成分表示は法律的に裏付けられた、重要な判断基準

●参考にしたい話 安全な化粧品の選び方

●参考サイト

●ホームページに関する案内

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えっ!?化学成分

 質問です。
  あなたは次の成分を知っていますか?

  エタノール、フェノールスルホン酸亜鉛・ベンザルコニウムクロリド・ラウリルベタイン・ポリソルベート80・PEG-30水添ヒマシ油、PEG-70ラノリン、サリチル酸、エチルPABA、ジオクチルソジウムスルホサクシネート

 これらの化学成分は従来の耳の洗浄液などで使われてきた化学成分です。中には合成界面活性剤も含まれています。ミミウォッシュやハナウォッシュにはこれらの成分は一切含まれません。

「化粧品」として全成分を表記しています。

ミネラルサイエンス社の商品

これらの商品は「化粧品」として認定をうけており、これらの商品は全成分を表記しています。
なぜ「医薬部外品じゃないのでしょうか?」といわれる事もあります。

確かに用途からみても「化粧品」ではおかしいと思われる事があります。

すべての方がそうではないと思いますが、「医薬」、「薬」、「医薬部外品」と言った言葉があたかも安全そうなイメージを与えている面があります。ところがここでは注意しなければならない点があるのです。

  それぞれの区分の違いと「化粧品」として全成分を表記することについて説明してまいりましょう。

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化粧品は効果や効能を表記できません。

 薬事法には「医薬品」、「医薬部外品」、「化粧品」というものがあることはあなたもご存じだと思います。現行の薬事法において化粧品は具体的な効能や効果を表記できないことになっています。

化粧品では「肌のきめが細かくなる」、「綺麗になる」、「効く」、「治る」などは事実であっても記述できないことになっています。説明書の記載についても誇大記述の禁止などが厳密に決められています。 

 このため、効能や効用が記述されることが認められている医薬品や医薬部外品と比べると、化粧品だとどうしてもわかりにくい印象があります。

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化粧品は効果がより緩和なもの、刺激が緩和なもの、刺激が少ないもの

 「化粧品」は一般的には石けんや口紅、ファンデーションをイメージしますが、薬事法ではもっと広い意味合いとしてとらえられます。

 薬事法では「化粧品とは、人の身体を清潔にし、美化し、魅力を増し、容貌を変え、また皮膚若しくは毛髪をすこやかに保つために身体に塗擦散布その他これらに類似する方法で使用されることが目的とされる物で人体に対する作用が緩和なものをいう」とされています。

 つまり、「化粧品」は効能や効果を表記することはできないけど、「汚れを落とす」ことや「皮膚を健やかに保つ」などの効果がより緩和なもの、刺激が緩和なもの、刺激が少ないものが、法律上における定義となります。

 ミミウォッシュやハナウォッシュは皮膚を清浄にする効果がありますが、法的には「効果が緩和的」なので化粧品の範疇に入ることになります。

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「医薬品は国家管理下に置かれた『毒』」

  『毒』と書くとイメージが悪いのですが、実際に医薬品といえども、適切な使い方をしないと何らかの形での『毒』となる副作用やリスク(危険)があります。

 医薬品とは風邪薬や殺菌剤などのように主に病気やケガを治すことを目的として、人体に影響を及ぼす効能や効果が確認されているものです。これまでの薬害事件などの教訓から国によって認定された薬品成分以外は認めないという厳しい措置がとられています。
 現行法では薬品成分などが入っていなければ「薬品」として認定を得られません。

 なお、『薬は国の許可が出ているから安全だろう、効くだろう』と思っている方がいらっしゃるようですが、「100%」はありません。専門家といえども「大丈夫か?」と手探りの状態であり、注意している状態です。

 薬事法でも効能や効果の表記については厳しく決められています。

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医薬部外品は化粧品と医薬品の真ん中

医薬部外品は医薬品と化粧品の真ん中にあたるもので宣伝は薬並みにして良いが、効能効果は、ほとんど化粧品並みというものがこれに該当します。

ちなみに「医薬部外品」というカテゴリがあるのは日本だけです。

「医薬部外品」で市販の「抗菌石けん」で『殺菌剤が含まれているから殺菌効果がありますよ』と、宣伝されているものの、効果は普通の化粧品と同じように緩やかなものになっています。

確かに効能を表記できる医薬部外品の方が説得力があります。私たちも当初は医薬部外品を考えていました。

あなたは知っていましたか?

注意しなければならない点があるのです。

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医薬部外品は全成分表示の義務対象ではありません 

 2001年の薬事法改正以降、化粧品は薬品の全成分表示が義務づけられています。

化粧品は製品で使われている全成分がパッケージやラベルなどに表記されています。

 ところが・・・

医薬部外品は全成分表示の義務対象にはなっていません。(2006年6月現在)

 「ええ!?」

そうなのです。 医薬部外品は表示する事が義務づけられた成分はありますが、そうでない成分もあるのです。この法律改正後、施行前に、多くの「化粧品」が「医薬部外品」に切り替えられたことは有名な話です。
なぜそうなったのかはわかりません。

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化粧品の全成分表示は法律的に裏付けられた、重要な判断基準

法律で決められていなくても使用している全成分を表記する事は当然の事だと思いますし、多くの会社ではそれに配慮していると思います。 しかし、まだ知名度が低い会社では信用してもらえません。

私自身、営業で何度も経験してきましたが、「全成分を表記しています」と説明しても、「何か成分を隠して入れているのでは?」、「医薬品の許可を取ってこい!」と怒鳴られ、悔しい思いをしたこともあります。

 このように化粧品として認定を受けていても、化粧品での広告の規制などの事情を知らない方からは、疑われることもあります。確かに「化粧品」と言っても理解されない事もあります、しかし、現実に、化粧品では成分表記1つをとっても医薬部外品より遙かに厳しい制限があります。

成分表示リストに基づいた表記名称が決められており、原材料が「精製水」「常水」の場合は成分表には「水」と表記することになっています。 原材料が「花崗岩由来のイオン化したミネラル成分を多く含んでいる水」であっても、「精製水」の1つになりますので、「ミネラル成分」を原料に表記することはできず、現在は「水」と書かざるを得ません。 

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参考にしたい話 安全な化粧品の選び方

化粧品を選ぶときの基準

医薬品、医薬部外品、化粧品と違いはあれども、自分にとって安全で必要な物を選んでいく必要があります。

医薬品についてはここでは書きませんが、化粧品にはいろいろな成分があり、成分が多く含まれている場合、何を選ぶかは難しいと思います。1つの基準として、合成界面活性剤などの化学成分を含まない、あるいは非常に少ないものを選ぶようにすることも1つです。

化学物質管理法で指定されているもの

●合成界面活性剤
  直鎖アルキルベンゼンスルホン酸塩、ポリオキシエチレンアルキルエーテル、アミンオキシドなど
●金属封鎖剤
  エデト酸塩(別称EDTA)など

薬事法で「アレルギー等の皮膚障害を起こす恐れのある物質」として表示するように指定されている成分

●合成界面活性剤
  ラウレス硫酸Na(ポリオキシエチレンラウリル硫酸ナトリウム)など
●保湿剤
  プロピレングリコール(PG)など
●殺菌剤、酸化防止剤
  トリクロサン、ジブチルヒドロキシトルエン(BHT)、パラベンなど

 ここで取り上げたのは一例にすぎませんが、これらは環境や身体に悪影響を及ぼす恐れがあるというデータのある化学物質です。

 とくにご存じのように洗剤などに含まれている「合成界面活性剤」はいろいろな問題があり、時間をかけて身体を害していくとのデータがあります。( 実際に合成洗剤の使用でも問題が指摘されており、使用を止めたら、湿疹などが止まったという話も多くあります。)
 簡単な見分け方ですが、お手持ちの化粧水&乳液をよく振ってみてください。泡立ち、その泡がなくならないようなら合成界面活性剤が入っている可能性があります。 

 大企業が出している化粧品だから、医薬部外品だから「安全だろう」と鵜呑みにする事は禁物です。

 自分で成分もどういうものがあるのか、調べたり、質問するくらい、チェックするなどしましょう。

 思いこみで判断するのではなく、自分で見極めることも大切です。以上の話、是非参考にしてください。

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参考サイト

薬事法

薬事法がどういうものか、読んでみるとわかるかもしれません。手強いかもしれません(笑)

http://www.houko.com/00/01/S35/145.HTM

日本薬局方(厚生労働省ホームページ)

日本薬局方は日本における医薬品の規格基準書です。

http://www.mhlw.go.jp/topics/bukyoku/iyaku/yakkyoku/

日本化粧品工業連合会

成分表示名称リストの趣旨や成分の説明が書かれています。リストでは「水」と表記する事が書かれています。

http://www.jcia.org/

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